夏択4回目

  • 敷地権付区分建物を表題部所有者から買い受けた者は、表題部所有者が死亡した場合に、その者の相続人全員で作成した所有権譲渡証明書を添付して不登法100条2項の所有権保存の登記を申請できる
  • 表題部に記載されている所有者が死亡し、その相続人が明らかでない場合、相続財産管理人は、直接相続財産法人名義の所有権保存の登記を申請できる
  • A単有名義で所有権移転登記がされている不動産について、A及びBの共有名義にする更正登記がされた後に、更にBの単有名義にする更正登記の申請はできない
  • AB共有名義の売買による所有権移転登記のある甲土地(前所有者X)と乙土地(前所有者Y)との合筆の登記後、AB共有名義をA単独名義に更正する場合、Bのみが登記義務者である
  • 「売買」を原因とする所有権移転登記の原因を「真正な登記名義の回復」とする更正登記も「遺贈」を「相続」とする更正登記も申請できる

cf.「売買」を「信託」と更正することはできない

  • 親権者が相続放棄をすれば、その相続に関しては子を代理しても利益相反の関係にはならない
  • 登記の形式的確定力により、現に効力を有しない登記の抹消、更正の真正はできない(cf.巻き戻し抹消・更正)

ex.AからB、BからCへとそれぞれ売買により所有権移転登記がされている場合にBへの移転登記を抹消する登記の申請はCへの移転登記の抹消を経由しなければできない

  • 権利に関する登記に登記官の過誤による錯誤又は遺漏がある場合、その更正登記は、登記上の利害関係人があるときを除き、遅滞なく法務局の長の許可を得て登記官が職権によりする。

cf.利害関係人がある場合は利害関係人の承諾があれば職権更正可

  • 誤って二重の表示登記がされた場合は、原則として後の表示登記を無効な登記として登記官が職権抹消する

cf.同一人名義で二重に表示登記がされた場合、後の登記用紙に所有権保存登記、抵当権設定登記がされたときには、第三者の対抗力を維持する利益もあり、前にされた表示登記を抹消する

  • 法定相続分による登記を経ている場合において、法定相続人が法定相続人でない者に対し相続分を譲渡した場合には「相続分の売買又は相続分の贈与」を原因として移転登記をすべきである
  • 審査請求が登記所に差し出された後、登記官はその審査請求の理由の有無、適法か否かを判断しなければならない。そして、審査請求を理由なし又は不適法と判断した場合には、3日以内に意見を付して事件を監督法務局又は地方法務局の長に送付しなければならない
  • 委任による登記申請の代理人の権限は本人の死亡、法人の合併による消滅、受託者の信託の任務の終了又は法定代理人の死亡若しくは代理権の変更、消滅により消滅しない
  • 建物を要役地とする地役権設定登記の申請はすることができない
  • 存続期間を「賃借権者が死亡するまで」とした賃借権は権利消滅の定めとして登記するのではなく、不確定期限を定めたものとして登記することができる
  • 地上権を準共有している場合において、その地代を準共有者ごとに異なるものとして登記することはできない
  • 買戻期間を短縮する変更登記は買戻権者に不利となるので登記権利者を所有権登記名義人、登記義務者を買戻権者として申請する
  • 根抵当権者の共有者は、元本確定前に設定者の承諾及び他の共有者の同意を得てその権利を全部譲渡することができる。しかし、共有者が複数の者に対して権利を譲渡することは、法律関係が複雑にたるためにすることができない
  • 「相続」を原因とする仮登記はすることができない。これは仮登記仮処分命令があっても同様である